10万年後のこと

毎日、原発関連のニュースが流れています。決して楽しいニュース
ではありません。早くどうにかしてほしいと思うのは僕だけではないでしょう。

原発について、いままであまりにも関心を待たず、無知だったと反省しています。
特に放射性廃棄物のこと。

その廃棄物を地中深く埋めるフィンランドの施設、オンカロ(ONKALO)の映画
「100,000年後の安全」が岡山のシネマ・クレール丸の内で11日から始まったので、
見てきました。映画と言うよりは、インタビューレポートといった感じでしょうか。

オンカロとはフィンランド語で「隠し場所」の意味とか。
関係者のインタビューとオンカロの地中奥深くの様子、掘り進む
発破工の黙々と働く画像の連続。心に重い映像です。
100,000年経たないと高レベル放射性廃棄物の危険性は消えないとのこと。
そして、10万年の間にこの施設が発見されるかどうか、という議論

いまから10万年前とはいかなる時代だったのか?
「生命40億年全史」によればドイツのデュッセルドルフ近郊の
ネアンデルタール渓谷あたりで、われわれホモ・サピエンスに似た
「ネアンデルタール人」が住み始めた頃……

そんな昔の事も、これから10万年先の事も、関係がないことといっても
誰も怒らないほど、先の長い話。しかも6万年後には氷河期がきて、
生物が死滅するかもしれないとか。

ま、放射性廃棄物とはそれぐらいの長いスパンにわたる、強烈な危険物
と言うことでしょうか。

この映画を見ていて、思い出した事があります。それは
1992年にリオ・デ・ジャネイロで開催中だった「環境と開発に関する国連会議」
でのこと。
日系カナダ人の12歳の少女、セヴァン・カリス・スズキが並みいる各国の
えらい方々を前に飛び入りで行った、伝説のスピーチの一説でした。

「どうやって直すのかわからないものを、こわしつづけるのは、もうやめてください」

(全文はHPで確認できます。本もでていて、その本はクラモクの暮らしらぼにあります)

これは環境運動を子供の立場で大人の身勝手な行動に異議申し立てをしたものですが、
なぜかこのフレーズを思いだしました。

そして今、こう言い換えられるのです
「10万年もかからないと安全に戻らないものを、だしつづけるのはもうやめてください」と。

「100,000 年後の安全」という映画の感想文でした。


クラモクでは、CO2も出さず、もちろん放射性廃棄物も出さない「太陽光発電装置」
を頑張って販売しています。ご相談ください。


大久保憲作

by kuramoku2011 | 2011-06-12 22:20 | 社長のひとりごと  

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